■ 回復のためにしてきたこと(経験談)

 

 ご参考まで、NAOKOが回復のために主にしてきたことをリストアップします。

 

 反応する化学物質への暴露を避けること、漢方薬、食事療法、運動による排出、など体質改善・免疫力と体力の向上・デトックス・腸内環境の改善などを心掛けた生活をしてきました。

 

マクロビオティック、自然療法、漢方薬、鍼灸、整体、ウォーキング、ピラティス、マインドフルネス、ポジティブ心理学、フラワーエッセンス、ホメオパシー、マッサージ、銀歯をセラミック歯に変える、甘酒など発酵食品を採るなど様々な方法で自然治癒力と体力を高める方法を活用してきました。

 

こんなにいろんなこと、いきなり全部はできません。

誰かから勧められても、なかなか手を付けないでいることは、普通だと思います。そもそも病気になったこと自体の心身の変化についていけていなかったり、考える余裕をなくしていたりもします。

 

でも、特にひどい発作が起きたときなどに、我ながら危機感を感じて「なんとかしなくちゃ。これをやろう!」と決めたときには、勢いよく実行できてツールをひとつずつ生活の中に取りこむことができた気がします。

 

スタートすることって案外むずかしいですよね。

でも、新しいことを始めると思うとちょっと面白い。

 

そして何かを終わらせることも結構むずかしいですね。

でも、終わらせると新しいものが始まる。

 

私の場合、マクロビオティックの食事に移行して動物性食品や白砂糖などを控えることは、体調がよくなるのを実感できて面白くてスムーズにできました。ですが、2年間ほどビーガン食(完全ベジタリアン食)をした後に、主治医の指導のもと貧血治療の為に少しずつ少しずつ魚や肉も食べるようにしていった際には、避けてきた食べ物を再び食べることに大きな葛藤がありました(食べた直後にお腹を壊すこともありましたが、徐々に食べられるようになっていき貧血が改善しました)。現在はある程度、肉や魚も食べつつ、マクロビオティックの陰陽バランスを活用しながら外食もできています。

 

 

常に意識してきたのは、回復のためにはマイペースさと、マイペースな願いを叶えるように正直に自由に考える時間を持つことが大切だということです。このマイペースさには、他人を巻き込むことも、他人と距離をとることも含まれますので、コミュニケーションが鍵になってきます。

 

身体の不調の苦しみも辛いけれど、本来の自分でいられないことも辛いし、人間関係の悩みが辛い。このどれかひとつでも、今後の良い見通しがついたら、あれこれ考えずにもっとぐっすり眠れて、もっとエネルギーが余ってきますよね。

 

化学物質過敏症の人が生活をするためには、否応なく家族と周囲の方々を巻き込みます。私が回復できたのも、私の訴えを信じて何がだめなのか何をして欲しいかを覚えてくれて、協力してくれる人たちがいてくれたから。家族との共同生活を通して、なにかと私の身体のための選択を最優先することとなり、夫にも子供たちにも時に制限のある暮らしを強いてきました。

でも、やはり回復すること。せめて悪化し続けないことが、協力者に報いるためにも大切でした。

 

自分がしっかり判断して行動をとること、それを伝えるコミュニケーションが必要です。「患者として堂々と自分の発作について周囲に話そう、休もう、依頼をしよう」と開き直ってからは、少しずつ自分の周りに理解者が増えていき、回復も進み、周囲の協力の大きさに感謝し、感謝する気持ちがあふれると自然治癒力もパワーアップするように実感しています。

 

この病気は、自分の中にある自然治癒力で治っていくのですから、人間の生きる力・治る力を回復して、気持ち良い暮らしを再発見していく「より健やかになるための学び」です。

原始的でありつつ、もしかしたら最先端の生活スタイルを身に着けるチャンスかもしれませんね。

ぜひご一緒に、話して、進んで、健やかになりましょう!