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化学物質過敏症になったこと

 

すなおコーチングのNAOKOです。

 

私は、静岡県在住時に化学物質過敏症を発症しました。

 

次の原因が考えられました。

・住んでいた賃貸住宅へのシロアリ駆除剤の散布

・敷地内の生垣への殺虫剤の頻繁な散布

・敷地内の幼児用の砂場の消毒

・建物の外壁・屋根のリフォーム

・複数の隣室の入退去時のリフォーム

近隣の農地で使用されていた農薬

・地域の野焼き中止に伴う害虫対策の農薬散布の強化

 

どうやら様々な化学物質にさらされたことが影響したようです。

名古屋の町で育った私は、夫の転勤でこの地域に引っ越して、

富士山のふもとできれいな水と空気が素敵だと思っていました。

田畑があり、虫がいて、農業用水にはザリガニやアメンボがいて、

豊かな自然の中で幼い息子とたくさん散歩をして、外でたくさん遊んでいました。

よく、農家の方が液体肥料をまいていると思っていましたが、あれは実は農薬だったのですね。

そして私の身体は徐々に農薬や殺虫剤などの影響を受け続けていたのでしょう。

 

私はなんて無知で無邪気だったのだろう、と思います。

私は、空気汚染も水質汚染も公害もシックハウスも、その言葉だけで、なんにも知らなかったな。

ロハスとかいって、自然派育児に興味をもって、オーガニックとか無添加とかにも興味深々だったのに。

身近な農薬、殺虫剤、接着剤、ペンキなどの影響について、なにも考えたことがなかったのです。

 

化学物質に反応している可能性をチェックするべき、ということを健康診断に入れてくれたらいいのに。

それこそ、小学校での健康診断のチェック項目になっていたら、もっと気にすることができただろうなあ。

化学物質過敏症になってしまう前に。

 

10年程経って、症状はずいぶん軽くはなったけれど、まだ不便な生活をしています。

こんなに、治るのが難しいものなのですね。

ならないように予防するのが、一番効果的な治療法かもしれません。

もしかしたら多くの人が、ひどい症状が発症する手前の段階なのかもしれませんから。

そう、もしかしたらほとんどの人が微かにでも化学物質で少しずつ弱っているかもしれない。 

 

 

私の家族は、知識があるのでもしかしたら他の人よりも化学物質過敏症になるリスクは低いかもしれません。

でも、リスクのある環境に気が付いたら、どうする?

リスクがなくなるまで改善をするか、そこから離れるかの選択を強いるもの。

強い意志力が必要ですね。

知識だけではなく、その意志力も身に着ける必要がありそうです。

 

環境病なのだから、みんなが本気になったら予防できるかもしれない。

逆にいえば、環境病なのだから、みんなが本気にならないと予防しきれないもの。

 

私の化学物質過敏症。

とにかく、私はいけるところまで治そうと心に決めました。

でも、完治を目標にすることはやめました。

過敏な私のままで生きていくことも受け入れることにしました。

そして、良くなったり、悪くなったりする分をその都度認めて、できることをすることに決めました。

これはこれで、生き甲斐のある人生になりそうです。

 

 

化学物質過敏症について書くと、すぐに長い文章になってしまいます。

こうした個人の文章が、どなたかのお役に立つといいのですが。

ホームページのピア・サポートのページにも、いくつか経験談コラムを載せています。

それぞれのコラムは長いので全文を読む場合には「続きを読む」をクリックしてくださいね。